PVやUUだけじゃない|GA4の「精読数」と「エンゲージメント率」を読み解く方法

GA4のダッシュボードが表示されたノートパソコンとデスクトップモニターのイラスト。精読数やエンゲージメント率の指標を示すグラフやチャートが描かれ、データ分析の様子を表現している。 ホームページ作成
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ホームページを運用し始めたものの、GA4(Googleアナリティクス4)を開いても「指標が多すぎてどこを見ればいいかわからない」と悩んでいませんか?特にスモールビジネスの経営者やマーケティング初心者にとって、専門用語の多さは分析の大きな壁となります。

この記事では、GA4で最低限おさえておきたい8つの基本指標と、注目されつつある「精読数」の目安について、わかりやすく解説します。分析の第一歩を踏み出し、ホームページ改善に役立てましょう。

GA4の「指標」がわからない…初心者が抱える悩み

「GA4を導入したけれど、レポートの見方がわからない」
「たくさんの指標(数字)が並んでいるが、どれが重要なのか判断できない」
「以前のユニバーサルアナリティクス(UA)と画面が違いすぎて戸惑っている」

これらは、GA4を使い始めたスモールビジネスのオーナーや担当者からよく聞かれる悩みです。

特に「精読数」のように、UAにはなかった(あるいは計測方法が異なった)概念も出てきており、混乱に拍車をかけています。

なぜGA4の分析は難しく感じるのか

GA4が難しく感じる主な理由は、その機能の多さと柔軟性にあります。UAが「ページビュー(PV)」中心だったのに対し、GA4は「イベント」という単位ですべての行動(クリック、スクロール、動画再生など)を計測します。

これにより詳細な分析が可能になりましたが、同時に「何を見ればよいか」を自分で決める必要が出てきました。初心者にとっては、この「自由度の高さ」が逆にハードルとなっているのです。

しかし、すべての指標を一度に理解する必要はありません。まずはビジネスの成果につながる基本的な指標に絞って確認することから始めましょう。

まずはここから!最低限見るべき8つの基本指標

ホームページの「健康状態」を知るために、スモールビジネスの初心者がまず確認すべき8つの基本指標を紹介します。

1. ユーザー数(総ユーザー数)

あなたのホームページに、特定の期間中(例:過去30日間)に何人の人が訪れたかを示す基本的な数字です。まずは、どれくらいの規模の人がサイトに興味を持ってくれているかを把握しましょう。

2. 表示回数(旧:PV数)

ページが画面に表示された合計回数です。UAでの「ページビュー(PV)数」とほぼ同じ意味合いです。ユーザーがサイト内でどれだけ活発にページを見てくれたか、どのページが人気かを知る手がかりになります。

3. セッション

ユーザーがあなたのホームページを訪れた「訪問の回数」です。一人のユーザーが朝と夜に1回ずつ訪問すれば「2セッション」とカウントされます。ユーザー数と合わせて見ることで、訪問の頻度がわかります。

4. 新規ユーザー数

初めてあなたのホームページを訪れたユーザーの数です。全体のユーザー数のうち、新規ユーザーがどれくらいいるかを見ることで、集客がうまくいっているか、リピーターが多いのかなどを判断できます。

5. エンゲージメント率

訪問したユーザーが、ただ直帰(すぐに離脱)するのではなく、サイト内で何かしらの関心を持った行動(10秒以上の滞在、2ページ以上の閲覧、コンバージョンイベントの発生など)を示したセッションの割合です。この数値が高いほど、訪問者が内容に興味を持ってくれたと判断できます。

6. 平均エンゲージメント時間

ユーザーがホームページをアクティブに閲覧していた時間(ブラウザのタブで表示されていた時間)の平均です。滞在時間が長いほど、コンテンツがしっかり読まれている可能性が高いです。

7. スクロール数(「精読数」の目安)

タイトルにもある「精読数」は、GA4の標準的な指標名ではありません。しかし、GA4の「拡張計測機能」を有効にしていると、「ユーザーがページを90%までスクロールした」回数を自動で計測できます(イベント名:scroll)。

これを「精読の目安」として活用できます。ブログ記事やサービス紹介ページで、この「90%スクロール」が発生している割合を見れば、コンテンツがどの程度読まれているか(読了の目安)を判断するのに役立ちます。

8. コンバージョン

あなたのホームページにとっての「成果」をカウントする指標です。「商品購入」「資料請求」「問い合わせ完了」などを設定します。ホームページを運営する最終目的が達成されているかを確認する、最も重要な指標の一つです。

分析のコツ:指標を「点」ではなく「線」で見る

これらの指標は、単体で見るだけでは意味がありません。大切なのは「先月と比べてどう変わったか?」「なぜ増えた(減った)のか?」と考えることです。

例えば、「ユーザー数は増えたのに、コンバージョンが減った」のであれば、「集客した層と、サービス内容が合致していないかもしれない」という仮説が立てられます。

このように、複数の指標を組み合わせて「傾向」や「変化」を読み解くことが、分析の第一歩です。

ホームページ分析をもっと手軽に「3do1」

GA4は高機能ですが、スモールビジネスの経営者にとっては「もっとシンプルに、必要な情報だけ知りたい」という場合も多いでしょう。

スモールビジネス向けSaaSサービス「3do1(サンドイッチ)」は、専門知識がなくても直感的にホームページを作成・運用できるツールです。ホームページ作成機能だけでなく、顧客管理(CRM)機能も一体化しているため、集客から顧客との関係構築までを一気通貫でサポートします。

3do1」なら、難しい分析画面とにらめっこしなくても、どのような訪問者がいつ来て、何に興味を持ってくれたのか、その傾向を簡単に把握できます。GA4での本格的な分析に疲れてしまった方や、まずは手軽にビジネスを始めたいという方におすすめです。

もちろん、より深い分析が必要な場合にはGoogleアナリティクスとの連携も可能です。

まとめ:まずは8つの指標から分析を習慣化しよう

GA4には多くの指標がありますが、初心者が最初からすべてを使いこなす必要はありません。まずは今回紹介した8つの基本指標に注目し、定期的にチェックする習慣をつけましょう。

数字の変化に気づき、「なぜだろう?」と考えることが、あなたのビジネスを成長させるヒントにつながります。

用語解説

GA4 (Google Analytics 4)
Googleが提供する現行のウェブサイト・アプリ解析ツール。ユーザーの行動を「イベント」単位で計測するのが特徴です。

指標
GA4で使われる「指標」とは、ユーザー数、セッション数、表示回数など、分析対象となる「定量的な数値(メトリクス)」のことです。

ディメンション
「指標」とセットで使われるのが「ディメンション」です。これは「分析の切り口(例:どこから来たか、どのページか、どのデバイスか)」を指します。例えば、「国(ディメンション)別のユーザー数(指標)」のように使います。

エンゲージメント
ユーザーがサイトやアプリに対して示した関心のある行動(ページの閲覧、スクロール、クリックなど)を指します。

コンバージョン
ホームページ上での「成果」のこと。例えば、商品の購入、問い合わせフォームの送信、資料ダウンロードなどを指します。

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